ふるあめりかに袖はぬらさじ 7
さて、それから5年経ち、大橋訥庵の祥月命日に
また塾生達がわいわいとやって来た。
この塾生、今度は板東三津五郎丈、中村橋之助丈
勘太郎丈などが演っておりました。
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この頃にはお園さんの亀遊伝もシナリオがしっかり
できあがっていて、観光バスのガイドの様にスラスラと
口から出てくる様になっています。
ちょっとうさんくさい感じを、玉三郎丈はうまく
醸し出しております。
調子に乗ってしまったお園さんは、大橋先生とは吉原
で馴染みの客だったと良い、その時に習った歌だと
亀遊さんの辞世の句を歌って聞かせる。
すると一行の態度が一変し、お園に斬りかかる!!
亀遊が死ぬより前に歌が作られていた...という矛盾を
指摘され、遂に亀遊自害の本当の話を語ることに。
外国人嫌いの亀遊を天晴れな攘夷女郎にしたてあげた
お園を殺すのはマズイということで、ここは大橋先生に
歌を習ったという話は二度としないと約束して収まる。
この騒ぎの後、一人座敷でやけ酒を飲みながらお園さん
グチ三昧。
「なにさ、亀遊さんの話はみぃ~んな本当の事なんだよぉ」
(みたいな台詞だった気がします)
嘘も長く続けていると本当の事のような気がしてくるもの。
矛盾を指摘されて現実に戻され狼狽するのもわからなくは
ないですね。
考えさせられる作品でした。
この宵っ張りの芸者の役は、玉三郎丈にぴったり過ぎて
恐いくらいでした。
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